映画「北のカナリアたち」の見どころ

映画「北のカナリアたち」

北のカナリアたち

阪本順治監督により映画化され平成24年(2012年)に公開された作品です。

東映の60周年を記念して、湊かなえ原作の短編集「往復書簡」から「二十年後の宿題」を原案として制作され、北海道の札幌・サロベツ・稚内・利尻島・礼文島という厳しい自然の中「剣岳 点の記」で監督務めた大村大作カメラマンによって撮影された作品です。

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阪本監督と木村氏の抜擢は、東映60周年という事で会社としても大変力が入れられた作品であった事が伺えます

阪本順治監督は人の内面にあるものを緻密に描く事で知られ、木村大作カメラマンは映画界でも重鎮の人物で、18才で東映に入社後カメラアシスタントとして黒澤明監督の撮影に携わり、深作欣二監督・山田洋次監督などの撮影に携わってきた人物です。

木村大作氏は以前より阪本監督に対して、プライベートの酒席などでは「たまには俺を使え。」と話す事もあったようで、この作品でようやく叶い初タッグとなりました

主人公である川島はるは北海道最北端である離島に渡り分校の小学校教師として務める事になりました。

そこは生徒数6人という小さな分校で、はるは合唱を指導していく事で子供達との交流を深めていき、歌を通してはると子供達の距離が縮まっていくのを感じていました。

ある日はるは子供達とともに浜辺でバーベキューをするのですが、結花が海に落ちてしまい何とか彼女は助かりますが、夫の行夫は水死してしまい夫を失ってしまいました。

はるは逃げるようにして北海道の地を去りこの島を出て行きました。

それから20年が過ぎたある日、はるの元を刑事と名乗る人物が来訪してきた事をきっかけに、はるは真相を探そうと北海道に渡る事を決意します。

1人1人かつての教え子の元を尋ねて回りましたが、それぞれの生徒が行夫の死を自分のせいだと責めていたのです

それぞれが心に傷を抱えながら、はるもまた心に氷のような気持ちを隠しつつも、やがて真相が明らかになっていきそれぞれが閉ざして凍らせてしまっていた気持ちに愕然としてゆきます。

信人はなぜ殺人事件の容疑者となってしまったのか?はるが抱えた心の氷とは何なのか?

物語は登場人物の心が絡み合いながら、全ての事件の真相を明らかにしていくのですが・・・。

北海道の圧倒的な自然とリンクして凍ってしまったそれぞれの心がとても印象的に描かれた映画で、最後のクライマックスで言葉にできない何かを感じるようなおすすめ作品になっています。

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